二階を少しせり出した出梁(だしばり)造り、入口にはめられた大戸、そして日常の出入りにつかうくぐり戸、入口の横のしとみ戸、二階の手すりの真黒くすすけて落ち着いた格子、その両脇につけられた白漆喰の袖うだつ、各部にさりげなくそえられた彫物、これらはすべて奈良井に残された宿場の建築です。そして、長くのびた軒の小屋根((庇(ひさし))をおさえた猿頭(さるがしら)と呼ばれるサン木は格子やしとみ戸とよく調和して他においてはみられない深い味わいをかもし出しています。